掛川工房つつじ│作業内容紹介
掛川工房つつじでは、お祭に彩を添える「のき花」を年間約28万本、1本1本手作業で丁寧に作り上げています。
のき花は地域によって花の形が「四角」と「桜」の2種類、葉のあるなし、花の形の重ね方が違うなどのこだわりがあります。
のき花の竹は専用の窯で5000本ずつ煮て、染を得意とする利用者さんがむらなく緑色に染めた後、2週間から3週間乾かします。
花びらとなる半紙を慎重にピンク色の液につけ、台の上に並べていきます。60枚ほど並べたら、支援員がチェックをし、また次の染めに入ります。
集中力の必要な染めの作業は、ひとりひとりの個性が光ります。
ぴしっとした直線に染まるもの、ちょっとふくらむとキラキラした星型に見えるものがあります。
緑色に染まった竹を型の上に置き、花びらにのりをつけ、貼り合わせていきます。
表が終わると裏にし、ずらして花びらを合わせることで、美しい「のき花」ができあがります。
のりが乾いた「のき花」は、5本、10本と束にしたあと段ボールに詰め、出荷の時を待ちます。
掛川工房つつじの玄関先には、役目を終えたのき花を回収する箱が置かれています。
お祭りが終わったらぜひそのままお持ちください。
これらは私たちの手でリサイクルされ、来年のお祭りのための新しいのき花に生まれ変わります。
時々失敗して、嫌になることもあるけれど。
慣れないとうまくできなくて、落ち込むこともあるけれど。
それでも支援員や仲間たちに教えてもらって、なんとか工夫してやり直して、美しく仕上がったら嬉しくて。
苦労した分、喜びが大きくて。
にぎやかなお祭りの日に、家々に飾られたのき花を目にすると誇らしい気持ちになります。
暮らすってこういうことかもしれません。
生きるってこういうことかもしれません。